展示会・産業動向
第13回 “日本の食品”輸出 EXPO WINTERが11月11日より開催|海外展開・OEMで確認したい実務ポイント
2026年10月20日
11月11~13日に東京ビッグサイトで開催される“日本の食品”輸出 EXPO WINTERを紹介。健康食品・サプリメントの海外展開、OEM・PB、品質資料、輸出先の確認事項と商談前の準備を整理します。

日本の食品・飲料を海外市場へ展開するための専門展示会「第13回 “日本の食品”輸出 EXPO WINTER」が、2026年11月11日から13日まで、東京ビッグサイトで開催されます。
会場は東京ビッグサイトです。使用ホールは主催者の最新来場案内をご確認ください。主催はRX Japan合同会社、JETRO(日本貿易振興機構)が共催し、農林水産省が協力しています。同時開催のJFEXを含め、約400社が出展予定とされています。
公式の来場案内では、農産物、水産物、加工食品、飲料、原料などに加え、「OEM / Private Label」も海外バイヤーが探す商材として紹介されています。
10月には健康素材や製造技術、分析・品質管理をテーマとした食品開発展2026が開催されました。
商品を「どのように開発するか」という段階から一歩進み、11月の“日本の食品”輸出 EXPOでは、「完成した商品や日本の製造力を、どのように海外市場へつなげるか」という視点がより重要になります。
健康食品やサプリメントのOEM・ODMに関わる企業にとっても、海外展開を考えるうえで注目したい展示会の一つです。
海外展開は商品完成後ではなく開発段階から考える
食品や健康食品の海外展開では、日本国内で商品を完成させてから輸出方法を考えるケースもあります。
しかし、販売する国や地域によって、使用できる原材料、食品区分、表示方法、必要資料、輸入手続きなどが異なる場合があります。
そのため、海外販売を前提とする商品では、できるだけ早い段階から販売予定国を決め、その市場から逆算して商品を設計することが重要です。
例えば日本国内では一般的に使用されている健康食品素材であっても、海外では食品原料としての扱いや使用条件について確認が必要になることがあります。
反対に、海外では一般的な素材であっても、日本国内で製造する際には別の確認が必要になる場合があります。
「日本で製造できるか」という確認だけでなく、「販売予定国で商品として成立するか」まで考えることが、海外向け商品開発の出発点になります。
OEM・PBという日本食品の海外展開
海外展開には、日本企業が自社ブランド商品を輸出する方法だけでなく、海外企業向けの商品を日本でOEM・ODM製造する方法もあります。
海外のブランド企業や流通企業から、
「日本製のサプリメントを自社ブランドで販売したい」
「日本の健康素材を使った商品を作りたい」
「日本品質を訴求できるPB商品を開発したい」
といった相談を受けるケースです。
この場合、日本国内向けの商品をそのまま販売するのではなく、販売予定国やターゲット、価格帯に合わせて商品を設計する必要があります。
配合する原料、1日摂取量、剤形、内容量、パッケージ、MOQ、目標原価などを整理しながら、日本側の製造条件と海外側の販売条件を調整していきます。
公式サイトでもOEM・Private Labelが海外バイヤー向けのカテゴリーとして明示されており、日本の製造技術そのものが海外向け商材になっていることが分かります。
海外バイヤーとの商談では商品以外の情報も重要
海外バイヤーとの商談では、商品の味やデザイン、販売価格だけで取引が決まるとは限りません。
実際の取引段階では、製造工場、MOQ、供給能力、賞味期限、原材料情報、品質資料、輸出条件など、さまざまな項目が確認されます。
特に健康食品やサプリメントは、複数の健康素材を組み合わせることが多いため、一般食品以上に原材料情報の整理が重要になる場合があります。
規格書や試験成績書だけでなく、原料由来、製造工程、アレルゲン情報などについて問い合わせを受けるケースもあります。
海外展開を予定する場合には、商品そのものだけではなく、「取引先へ必要な情報を提示できる状態」を準備しておくことが重要です。
輸出先によって必要な確認は異なる
食品輸出では、国ごとに制度が異なります。
台湾、中国、韓国、東南アジア、中東、欧米など、販売市場が変われば確認すべき内容も変わります。
特に健康食品では、原材料の使用可否、成分量、食品区分、表示、広告表現などについて、輸出先ごとの確認が必要になることがあります。
また、イスラム圏への輸出ではHalal対応が取引条件になる場合もあります。
認証や登録の情報を確認する際は、その対象となる製品・工場、適用範囲、有効期間と輸出先の要件を確認することが重要です。認証や登録があることだけで、すべての市場で輸入・販売できるわけではありません。
海外バイヤーは、日本の商品としての魅力に加え、自国へ輸入し、実際に取引できる条件も確認します。商談前には、関連する制度情報と取引条件を整理しておくことが大切です。
商談前に整理しておきたい条件
展示会で海外バイヤーや取引先候補と話す場合には、少なくとも次の条件を事前に整理しておくと商談を進めやすくなります。
- 販売予定国・地域
- 自社ブランドかOEM・PBか
- 商品カテゴリーと剤形
- 希望するMOQ
- 希望価格帯
- 賞味期限
- 対応可能な品質資料
- 包装・表示の対応範囲
- 国内渡しか海外納品か
- 継続供給できる生産能力
条件が整理されていれば、「興味があります」という情報交換から、具体的な見積りや試作、輸出条件の確認へ進みやすくなります。
一方で、販売国や希望数量、価格帯が決まっていない状態では、製造工場側も具体的な提案を行うことが難しくなります。
展示会へ参加する場合にも、事前準備がその後の商談の質を大きく左右します。
「売れる商品」と「輸出できる商品」を両立させる
海外向け商品では、市場性と輸出実務の両方を見る必要があります。
市場で魅力的に見える商品でも、原材料や表示の条件によって輸出が難しくなることがあります。
反対に、制度上輸出可能であっても、現地市場の価格帯や食習慣に合わなければ継続販売にはつながりません。
そのため、海外向けの商品開発では、
- 市場ニーズ
- 商品設計
- 製造条件
- 法規・表示
- 品質管理
- 物流
- 販売価格
を一つの流れとして考えることが重要です。
特に健康食品では、成分を多く配合すればよいというわけではありません。
配合量を増やすことで原価が上がり、錠剤やカプセルのサイズ、1日の摂取粒数、味や溶解性などに影響することもあります。
さらに海外輸送を考える場合には、賞味期限や包材、温度条件、物流期間などについても検討する必要があります。
最終的な販売市場から逆算して設計することが、継続できる海外商品開発につながります。
日本の食品と製造技術を海外市場へつなげる
日本には、食品メーカーだけでなく、健康食品原料メーカー、OEM工場、包装企業、分析機関、物流企業など、多くの専門企業があります。
海外市場へ商品を届けるためには、こうした複数の企業や専門領域をつなげる必要があります。
当社では、健康食品・サプリメントを中心に、商品企画、原料選定、OEM・ODM、試作、製造に加え、海外市場を想定した商品開発についても相談を受けています。
日本の商品を海外へ輸出したい場合だけでなく、海外企業が日本でOEM商品を開発したい場合や、販売予定国を踏まえて原料・剤形・製造条件を整理したい場合など、企画段階から検討することが可能です。
展示会で見つけた商品や素材をそのまま輸出するのではなく、
「どの市場へ、どのような商品を、どの条件で届けるのか」
まで整理することが、継続的な海外事業につながります。
“日本の食品”輸出 EXPOは、日本の食品そのものだけでなく、日本の食品開発や製造力を海外市場へどのようにつなげるかを考える機会の一つといえるでしょう。
第13回 “日本の食品”輸出 EXPO WINTER 開催概要
開催期間:2026年11月11日(水)~13日(金)
開催時間:10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト(最新の使用ホールは主催者案内をご確認ください)
主催:RX Japan合同会社
共催:独立行政法人 日本貿易振興機構(JETRO)
協力:農林水産省
同時開催:JFEX WINTER(第9回 国際 食品・飲料商談Week)
公式情報では、2026年11月展は同時開催展を含め約400社が出展予定です。来場登録も受付中です。
※当社は本展示会への出展を予定していません。本記事は、日本の食品・健康食品の海外展開、OEM・PBおよび関連産業に関する情報提供を目的として掲載しています。開催内容、出展企業、来場登録等の最新情報については、主催者公式サイトをご確認ください。
公式情報
参考資料
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